2012-04-05

黄安希(中国茶館 無茶空茶)2012.April.10th.

1:アサヒビール大山崎山荘美術館において開催されているお茶会ですが、次回で20回目だそうですね。今迄のお茶会を振り返っていかがでしょうか?

黄安希 :
毎回、当日に蓋をあけるまでは、なにもとんでもない失敗が見舞う気がしたりして、苦しくて不安でたまりませんでした。けれど、朝、日がさしてお天気なのを見、準備が整い、お客様が入り、スタッフが笑っているのをみると、私の役割は終わった、さあ、みんなで自然の流れにまかせて、遊びを楽しもうと感じます。その繰り返しでした。


2:このお茶会を始められたきっかけは?

黄安希 :
2002年に婦人画報誌上において、誌上茶会を構成、その際に、大山崎山荘美術館で撮影をさせていただきました。その縁で、美術館サイドからオファーをいただき、夏にお茶会を開催、それから回を重ね、いつの間にかここまで続けてくることができました。


3:19回目のお茶会は「一年好景」。毎回、このようなタイトルはどなたが命名されていますか?

黄安希 :
私です。茶会のテーマにふさわしい漢詩をよみこみ、できるだけやさしい漢字で構成された言葉を選んだり、また置き換えたりします。


4:毎回のお茶会ごとに何かシーン等、イメージを浮かべてらっしゃるのですか?

黄安希 :お茶は、物語でありテーマ。お客様とお手前するものが役者、自然や道具が背景。

5:お茶会に時にはライブも織り込まれ、「無茶空茶」では二胡教室も開いてらっしゃいますが音楽はお好きですか?

黄安希 :
音楽は大好きです。中国の古典音楽をはじめ、ジャズ、静かなピアノやチェロ、ギター、アルゼンチンタンゴなどをよく聞きます。


6:北京・上海・香港・台湾・シンガポール.....海外で飲茶と音楽の関係は
深いのでしょうか?


黄安希 :
京劇などの劇場、路上の音楽、鳥の歌声、ラジオの流行歌など、中国の人々は、ほぼ一日中お茶を手にして飲んでいるので、暮らしに流れる音楽は常にお茶とともにあるようです。


7:音楽無しで飲茶を楽しむ時、聞こえて来たら嬉しい好きな鳥の名前を
ひとつだけ教えてください。


黄安希 :嬉しそうにはしゃいでいるすずめの声。

8:あなたにとって「静寂」とは何ですか?

黄安希 :心に何もかかるものがない状態。

9:お茶をめぐる暮らしと喫茶の現場の研究で渡航とのプロフィールを拝見させていただきましたが、海外で一番感動したことはどんなことでしょうか?

黄安希 :
味覚と風景がはっきりつながっていったことです。お茶を飲む体験が先に来て、それからそのお茶の産地を訪ねるというスタイルの旅を繰り返していましたので。こんな人々、こんな村、こんな気候、こんなたべもの、こんな言語(地方の言葉はみんな違いますので)、などがお茶の顔や骨としてつながっていきました。例えていえば、憧れの歴史上の人物の足跡をたどる旅のような、この人がこのような場所で生まれ、、など追体験によってプロフィールが立体的になり、感銘を受けることがありますよね。
私にとっては、すべての旅はお茶への追体験として、どんな経験もかけがえのないものです。


10:またどのような形で今の自分に影響を落としていると感じてらっしゃいますか?

黄安希 : 目的をもって、それに実際に近づくという行動の仕方の練習になりました。

11:最初に好きになったお茶は何ですか?

黄安希 :白龍珠 真珠の大きさに丸められたジャスミン茶です。北京の人々の贅沢品でした。

12:子供の頃最初に好きだったお菓子は何ですか?

黄安希 :
薄いピンク色をした縁日のわたがし。その延長で雲を食べてみたいとずっと思っていました。もう少し物心が付いてからは、アポロチョコレートが大好きでした。にせもののイチゴの香りは、ほんもののイチゴよりも魅惑的でした。


13:幸せを感じる瞬間を教えてください。

黄安希 :
朝起きて、天気がよい時。
夕刻、月がかかっているのを見あげる時。
夜半、雨の音が聞こえてくる時。


14:あなたにとって「リラックス」とは?

黄安希 :
自転車での散歩。
自分の住んでいる北浜の町や、川にかかった橋の上を自転車で走ると、とてもリラックスします。景色の流れるスピードがちょうどよく心地いい。自分のリズムにあっている、と感じます。大阪は川が多い街、水をみると落ち着きます。


15:「無茶空茶」を一言で表現すると?

黄安希 :よい空間です。

16:「無茶空茶」を始めたきっかけは?

黄安希 :
1997年に中国茶の教室「中国茶会」をはじめ、その延長線上に2001年に茶館「無茶空茶」を開きました。まわりの方々からの要望もあったので。


17:今 自分のためにしていることは?

黄安希 :
朝起きて、水を飲む。
毎日、色の綺麗な野菜を食べる。
感情を時にはきちんと開放する。
少しの贅沢と自由を自分に許す。


18:あなたにとって「おいしい」とは?

黄安希 :楽しいなあ。うれしいなあ。よかったなあ。幸せ。

19:著書「中国茶で楽しむ十二か月」はどのようなきっかけで
執筆なされたのですか?


黄安希 :
中国茶出張教室を開かせていただいているワークルームの塚村真美さんは、編集者でもあったので、執筆のお声がけをいただきました。本を書くのは夢でしたので、うれしかったです。


20:またどんな人を対象として書かれた物なんでしょうか?

黄安希 :
今思えば、その時、対象者について考えてみたことがありませんでした。
出来てみると、年齢層の高そうな、渋い仕上がりといわれてしまいました。


21:今後の抱負を少しだけ教えてください。

黄安希 :
二冊目の本を書けたらなあ、とこの数年間考えています。
中国茶と恋、とか。



(This email's interview is current as of December. 2011)
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The Credit will read:
Posted with permission from 黄安希(中国茶會 無茶空茶)
Related website LINK:中国茶會 無茶空茶

Profile:
黄安希(HUANG AKI)/茶事家)
「中國茶會」主宰。中国茶館[無茶空茶]茶事監修。奈良生まれ。大阪在住。中国茶をめぐる暮らしと喫茶の現場を求めて、北京、上海、香港、台湾、シンガポールに渡航して、研究。「別冊太陽・中国茶で楽しむ十二か月」(平凡社)を上梓。中国にて翻訳版「品茗賞詩中国茶」を出版。2009年。北京にて茶院「十八茶院」を開院。院主。アサヒビール大山崎山荘美術館での季節の茶会を始めとし、中国茶における現代のお茶事を提案する「満月会」など、多彩な活動を通じて中国茶とその暮らしを伝えている

shop's Information:中国茶館 無茶空茶
大阪市北区西天満3-9-12
Tel:06-6361-6910
営業時間:12:00〜19:00 日祝休
最寄駅:地下鉄 南森町駅 徒歩10分、京阪 堺筋線 北浜駅 徒歩7分

Event's Information:第二十回大山崎春茶会
日時:
2012年5月12日(土) 10:30〜16:30(受付は15:30まで)
2012年5月13日(日) 10:30〜16:30(受付は15:30まで)
場所:アサヒビール大山崎山荘美術館
庭園 茶室(通常非公開)など
参加料:1000円(小中学生無料)
税込み、お菓子、お土産つき(お土産は各自先着150名)
問い合わせ先 中国茶會 無茶空茶

Questioner: Yukiko Yamaguchi
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セバスチャン・ゴダール(Pâtisserie des Martyrs de Sébastien Gaudard, PARIS)2012.April.10th

1:セバスチャン・ゴダールのパティスリーはすばらしいですね。クラシックなお菓子が沢山あります。懐かしいものと新しいものの魅惑的な混ざりあって感動的でした。シンプルで気に入っています。それについてどう思いますか?

セバスチャン・ゴダール :
フランスの伝統的なパティスリーをよみがえらせようという意欲があるからです。スィーツ本出版で共著した女性に感動して意識が変わったんです。古典的な要素を使わずに伝統を表現することを探求しています。


2:嗜好についてあなたのこだわりを少し教えていただけますか?

セバスチャン・ゴダール :
みなさまに愛される味を追求しています。なじみの味.....フランスに昔からある味覚です。例えば、ショコラ、バニラ、キャラメル、コーヒー、林檎、西洋梨、苺などの味。お菓子作りの風味を考える時にそこのところを大切に考えています。


3:2011年パリに新しいお店をオープンされた理由は?

セバスチャン・ゴダール :
開店出来る場所を数年間探して 2011年春にやっと見つけたんですよ。


4:2009年に「Le meilleur des desserts」という本をフランソワーズ・ベルナール氏と共著で出版されています。
この本についてどんな印象がありますか?


セバスチャン・ゴダール :
この出版で受けた感動は私が味の方向性を変える転機のひとつになりました。91歳のこの女性との出会いは伝統のパティスリーを再び甦らせようという認識をしました。


5:あなたのお店は包装紙も素敵ですね。芸術的です。パティスリーは文化や芸術の一部でしょうか?御意見を伺いたいのですが。

セバスチャン・ゴダール :
本来唯美主義者で、一貫した美しい物が好きなのです。細部にもこだわります。芸術的?....あまり意識はしませんが、それが自分だからです。


6:ショコラを創造するとき、何からインスピレーションを受けますか?

セバスチャン・ゴダール :
特には自分の気に入っている風味とテクスチャーにインスパイアされます。


7:あなたにとって 「ショコラ」とは何か?

セバスチャン・ゴダール :
ショコラは多くの可能性を秘めた素材であります。無限の風味を秘めているのです。産地特有の味。デテールに気を配ること。テクスチャーを発見することの連続です。サクサク、パリパリしたもの。トリュフ、口に入れた時のとろけ方。リキッド、ショコラ・ショー。ムースの組み合わせ。アイスクリーム。伝統と改革。甘い物と塩辛い味とを結びつけること。


8:あなたにとって「美」とは何ですか?

セバスチャン・ゴダール :
「美」を定義することは非常に難しいことです。わたしの場合は、人との出会いによって生まれる調和ですね。何かを目にし感動してそれを表現していく...そんなささいなこと積み重ねのことですかね。


9:日本は好きですか?印象はどうですか?日本の好きな点をひとつだけ教えて下さい。

セバスチャン・ゴダール :
15年以上前から日本を認識しています。国民性と同時に創作面で...文化や伝統において、多いに賞賛します。和菓子職人の手先の器用さ、精密さには大変大きな敬意を持っています。


10:あなたは外国旅行からどのような喜びを得ていますか?

セバスチャン・ゴダール :
とりわけ、現実からの逃避ですね。充電の為の旅行かな。旅行する時は確かにそんな感じです。


11:パリであなたの好きな景色は何ですか?

セバスチャン・ゴダール :
パリで私が一番好きな景色は...建物の屋上に上って連なる屋根を眺めること、ほっとしますよ。それと同時に地平線を眺めていると何でも出来るんじゃないかって気がするんですよ。


12:あなたが子供の頃 どんなお菓子が好きでしたか?

セバスチャン・ゴダール :
タルトタタン。とても簡単に言うと林檎とキャラメルの味が好きです。


13:あなたにとって 「静寂」とは何か?

セバスチャン・ゴダール :
「静寂」を追求することはめったにないですね。街頭のにぎわいが好きなんです。


14:あなたにとって 「デザート」とは何か?

セバスチャン・ゴダール :
わたしにとってデザートはフランスの歴史を旅するようなものです。
子供の頃に戻ったり、のんびりとくつろいだり。


15:パリは良質のワインが楽しめますが、ショコラとワインであなたの好きな組み合わせはどんなのでしょうか?

セバスチャン・ゴダール :
ええ 確かにパリは良質のワインを発見する町です。


16:あなたが一番気に入っているにおいや香りは何ですか?

セバスチャン・ゴダール :
お菓子屋でお菓子が焼けた香りが特に気に入っています。ロレーヌのわたしの父の仕事場で嗅いでいた匂いです。子供の頃を思い出します。


17:今後の目標や展望は?

セバスチャン・ゴダール :
今後の展望としてはパティスリーの修行を積み重ねた自分の味覚をお店に来てくださるお客様に常に提供していける世界観の確立です。


18:日本のファンへのメッセージをお願いします

セバスチャン・ゴダール :愛しなさい!

(This email's interview is current as of March. 2012)
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The Credit will read:
Posted with permission from Sébastien Gaudard
Related website LINK:Sébastien Gaudard

セバスチャン・ゴダール パリ
22, rue des Martyrs 75009 Paris
Téléphone:+33(0)1 71 18 24 70
営業時間:
火曜日〜金曜日 10:00~20:00
土曜日 9:00〜 20:00
日曜日 9:00〜 14:00
月曜日休

Translation and Questioner: Yukiko Yamaguchi
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