2015-05-02

玉腰智也( パティスリー クロシェ )2015.May.10th

1:どうしてパティスリーのお店を開かれたのですか?その理由ときっかけを教えてください。

玉腰智也:
きっかけは、フレンチレストランでデザートを担当しているときでした。自分が作ったデザートをカウンター越しに目の前で食べて頂き、お客様の喜ぶ声や表情、感想を直接見たり聞いたりできたのが、すごく嬉しくてやりがいを感じました。こんな風に、ケーキのショーケース越しの近い距離でお客様の声を感じることができるようなお店を作りたいと思ったのがきっかけです。

2:どんなガトーを作っていますか?自分のガトーのアプローチをひとことで言うと?

玉腰智也:
サンマルクやマルジョレーヌなどのフランス伝統菓子からシュークリーム、プリン、ロールケーキなど、定番のお菓子をそろえ、幅広いお客様にお楽しみいただけるガトーを作っています。

3:得意なパティスリーは?お店の看板商品を教えてください。

玉腰智也:
お店の看板商品は当店オススメのClos(クロ)という焼菓子で細長いケックのようなもの。メープル、シトロン、抹茶、キャラメルポム、など常時7、8種類はあります小麦粉を極限まで少なくすることで、口どけが良く、非常にしっとりとした食感で、素材の良さを引き出しています。オリジナルのパッケージでお持たせにも最適です。生菓子ではチョコレート系のお菓子が得意です。ショコラティエでの経験を生かし、数十種類のチョコレートを見極め、それぞれの特徴を引き出してお菓子に仕上げています。

4:お菓子のプロセスにとって一番難しいと思うものは?

玉腰智也:
常にベストを尽くすということです。 一年通して営業していると、季節によって室内の気温や湿度が変化します。素材も同じく温度や水分量が変化します。常に素材の状態を読み取り、安定したものを作り続けることは、当たり前のことですがそれが一番難しい。自分自身も周りのスタッフもプロとして常に最高のパフォーマンスを見せることが当たり前の世界。日々の体調管理も大切です。

5:お店のまわりで気分転換に使う好きな場所を教えてください。

玉腰智也:
場所は特定していませんが、大阪の福島区は飲食店が多い繁華街で近隣のお店のオーナーやシェフ、バーのマスターなどいろんな職種の方々とコミュニケーションをとることで気分転換になったり、刺激を受けて新しい商品が生まれたりもします。

6:修行時代 つらかったけど 今 思うとやっていて良かった と思うことを1つだけ教えていただけますか?

玉腰智也:
ショコラティエとして働いていたとき、数多くのメーカーのクーベルチュールをさわらせてもらいました。バレンタインの時期には毎年ひと月近く朝から晩までずーっとガナッシュだけを作り続けていました。しかし、そのおかげでそれぞれのクーベルチュールの特徴をすべて頭にインプットすることができ、現在のお菓子作りの礎となっています。

7:以前はフランス料理店で デザートを作られていたそうですね。現在は御持ち帰り用パティスリー作られてらっしゃいますね。その場で食べるデセールと御持ち帰り用パティスリーだと 意識はかなり違いますか?例えば時間的なこととかです。目の前ですぐ食べてもらえるデセールの一皿と、家に帰って冷蔵庫にいれられ、後々食べる一皿になるものと...苦労したりすることはありますか?

玉腰智也:
全く別物として考えています。テイクアウトのケーキは基本的にお客様に持ち帰っていただくものですから、崩れやすいものはダメですし、箱に入る大きさであることや、すぐに召し上がられるか分からないので、湿気に弱いものも難しいです。 お客様が1.2時間持ち歩くということを考慮して商品を考えています。<

8:座右の銘はなんでしょうか?お仕事をされている上で毎日大切にしていることは?

玉腰智也:
初志貫徹。 大切にしていることは、先ほども述べましたが、日々最高のパフォーマンスを見せるということです。週に2,3回来られるお客様もいれば、年に一度しか来られないお客様もいます。その時に自分自身が良い仕事ができているのか。一日のエネルギーはその日のうちに使いきる。そういう意識を大切にしています。

9:海外で勉強されたことはございますか?

玉腰智也: ないです

10:子どもの頃 好きだったガトーは?

玉腰智也: シンプルなロールケーキが好きでした

11:自分にとってのビックチャンスはいつでしたか?

玉腰智也: お店をオープンした時ですね。

12:フランス料理でデセールを担当されていたということですが、それを現在意識されていますか?またそれを反映することはお店にとってどんな意味がありますか?

玉腰智也:
お店でデザートを提供することは、今のところ考えてはいないのですが、周りのレストランとコラボイベントをして、アシェットデセールを提供してみたいとは思っています。

13:流行をどう意識していますか?

玉腰智也: お店に合うものは取り入れるようにしています。

14:「おいしい」とはなんですか?

玉腰智也:
『おいしい』とはそのものの味もそうですが、接客や、お店の雰囲気も『おいしい』の要素のひとつだと思っています。 ここのケーキが食べたい! この人から買いたい! この店に行きたい!とお客様に想ってもらえるように常に意識しています。

15:パティスリーの世界で美しいというのはどういうことだと思いますか?

玉腰智也: 仕事の作業が美しい。

16:今年計画していることは?やってみたいことや 目標などなにかひとつ教えてください。

玉腰智也: 他業種とのコラボイベントを企画しています。


(This email's interview is current as of April. 2015)
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The Credit will read:
Posted with permission from 玉腰智也(パティスリー クロシェ)
Related website LINK: Patisserie Crochet パティスリー クロシェ


パティスリー クロシェについて
店名のCrochet(クロシェ)とはフランス語でかぎ編みの意味。
一本の糸からさまざまな布ができるように、クロシェのお菓子がたくさんの人の心を温め、幸せな空間を作り出せたらという想いが込められています。

shop 情報:
大阪市福島区福島7-4-9 プレステル福島1F
[TEL]: 06-6454-4660
[OPEN]:10:00~20:00
[closed]:火曜日(火曜日が祝日の場合は翌水曜日が休み)

玉腰 智也 (Tamakoshi Tomoya) プロフィール:
1981年生まれ 奈良県出身 大阪あべの辻製菓専門学校を卒業後、大阪吹田市の『メランジュ』、北浜のレストラン『ル ポンドシェル』、西梅田ハービスエントの『ショコラティエ パレドオール』でアシスタントシェフとして修業後、京都鴨川アートグレイスウェディングヒルズのパティシエとしても数々のウェディングケーキに携わり、2013年11月に大阪福島区に『パティスリー クロシェ』をオープン。

Questioner: Yukiko Yamaguchi
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