1:5月に発売された3年ぶりのアルバムのタイトルは<ことのは>だそうですが。どうしてこのアルバムタイトルにしたのですか?
小谷美紗子:
すべて日本語で歌詞を書き、日本語の美しさを表現することが出来たと思うので 「言葉」=「ことの は」にしました。
2:曲作る時 歌とメロディーの重さは 偏ったりしますでしょうか?
小谷美紗子:
それぞれ曲によって異なります。メロディーで表現したい時、演奏で表現したい時は それらを邪魔しない言葉を選び、言葉で表現したい時は言葉の邪魔にならないメロディーを選びます。
どちらにも偏らずに両方で表現する場合が多いですが。
3:曲作りで「込めること」っていうのは 何かありますか?
小谷美紗子:
何も込めずに曲を作るということはないですねぇ。
4:ライブだと違いますか?
小谷美紗子:
ライブは、その瞬間にしかない失敗もその時に起こる奇跡も含めて
ライブという作品になります。
5:今回のアルバムのサウンド作りで工夫したことは?
小谷美紗子:
音と音との隙間、つまり音が鳴っていない休符の部分や音の余韻にこそ 音楽の醍醐味があると思っています。 今回は特にその隙間や余韻に思いを込めながら音作りをしました。 楽曲やサウンドを作るときはいつも 書道のように、字を支える白い土台=目がいかない部分にこだわりを持って 「無」という最大の表現の場を大事に使うようにしています。
6:曲がひらめく時はどんな時?
小谷美紗子:
「ひらめく」という感じで曲を書いたことはないですねぇ。
どうすることもできない怒りや哀しみを曲にすることが多いです。
泣く代わりに曲を作るといった感じです。
負から芸術を生み出すことで、哀しみや苦しみに打ち勝つことができるので
自分に薬を塗る様な、そんな曲作りです。忙しくてなかなか曲にできない時は 曲作りの月を決めて、その月に吐き出すようにしています。
7:<どんな本が好きですか?ナイト・テーブルにどんな本を置いていますか?
小谷美紗子:
すみません。本はほとんど読みません。
ここ7、8年の間に読んだ本は2冊のみで、
本の話題には、全くついて行けない状態です。
8:子供の頃 一番好きだった曲 または本は何ですか?
小谷美紗子:
曲は今でもそうですが、ベートーヴェンの「皇帝」です。
本..........漫画ですが「サザエさん」です。
9:あなたの故郷はどんな所ですか?
小谷美紗子:
海と山に囲まれた場所で 日本三景の一つ、「天橋立」のすぐ近くです。 水と風がきれいなところです。 冬には白銀の世界に包まれて、すべての音がそこに吸い込まれて行く そんな風情が美しい雪国です。
10:好きな花をひとつだけ教えてください
小谷美紗子:くちなしの花。
11:あなたにとって「美しい」とは何ですか?
小谷美紗子:
真心とセンスと努力が交わっているものを美しいと思うと同時に
儚いものに美しさを感じることが多いです。
12:一番行ってみたい場所はどこですか?
小谷美紗子:タヒチです。
13:あなたにとって「大人」とはなにか?自分が大人になったなと初めて感じたのはいつでしたか?
小谷美紗子:
大人とは、自分が生きる環境の中での善と悪を正しく見分けられる者。 つまりは、生まれた場所にある法律や常識を理解し、その上で個性を持って生きられる者。 自分が大人になったと感じたのは、初めて車の運転をした時でしょうか。 自分の手にすべてが委ねられ、両手で責任の重さを感じた瞬間だったかと思います。
14:手紙という曲がありますが あなたにとっての手紙とは?どんな意味がありますか?
小谷美紗子:
自分にとっての手紙は相手のことを一番に考えながら書くものであり 自分の手の温もりを紙に託して捧げる、相手の心配を取り除くための「お知らせ」のようなものでしょうか。
15:鳥は好きですか?名前とか教えてもらってもいいでしょうか?
小谷美紗子:鳥...........。ふくろうが好きです。
16:好きな音と嫌いな音は何ですか?(生活音)
小谷美紗子:
好きな音は、風や雷の音。笑い声。
嫌いな音は、誰も観ていないのに無駄についているTVの音。
17:あなたにとって「静寂」とは何ですか?
小谷美紗子:
心配事のない夜、眠り。
18:ファンに言われて嬉しかったひとこと。
小谷美紗子:
「ライブを観て、自殺を思い止めました。」
19:今後の計画など
小谷美紗子:
なるべく早く次の作品を発表したいです。
イベントなど、いろいろと活発に動きます。
(This email's interview is current as of August.2010)
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Posted with permission from HIP LAND MUSIC
All rights reserved by Misako Odani
Misako Odani Profile :
1976年11月4日生まれ 京都府宮津市出身 1996年、シングル「嘆きの雪」でデビュー。これまでに9枚のオリジナルアルバム、16枚のシングルをリリースしている。2006年デビュー10周年を迎え、魂を揺さぶる唯一無二の歌で、音楽ファンのみならず、多くのミュージシャンからも支持を得ている。
ライブ インフォメーション:「直線と曲線と」
9月29日(水) 代官山 晴れたら空に豆まいて
開場: 18:30 開演: 19:30
adv ¥3,500 door¥4,000(+1Drink ¥500)
出演:小谷美紗子 / 佐藤タイジ(シアターブルック)
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